「ドイツ人のすごい働き方 日本の3倍休んで成果は1.5倍の秘密」のブックレビュー

「ドイツ人のすごい働き方 日本の3倍休んで成果は1.5倍の秘密」西村 栄基 発売日 ‏ : ‎ 2024/9/24
を読みました

私が自分自身の手で働き方改革進めると決意した初期に読んだ本になり、正直なところ、記憶の彼方にある本ではありますが、私自身の考え方を変えるきっかけになったので、取り上げます
ドイツは現在世界3位の経済大国になり、日本を華麗に抜き去ったのは記憶に新しいところです

この本に従うところの、ドイツ人は日本人より3倍休んでいて、成果は1.5倍という意味のわからなさです
その意味のわからなさは本書を読むことでわかってきます

大きく括れば、「 同じ時間をかけて、よりムダなく、より無理なく多くの成果を出す方法」、つまり 労働生産性 をいかに上げるか、ということです。

細かくいえば、環境づくり、習慣術、時間術、会議術、ノート術、チームビルディング、リーダーシップ、マインドセット、問題解決方法、弁論術、発想法、目標達成法といったことになります。

Two blue cocktails with lime and orchid by a sunlit poolside, perfect for a tropical vacation.

私の立ち位置は教師の働き方になるわけですが、そもそも日本に「生産性」という考え方がありません
生産性を考えないとどうなるかというと、時間を考えなくなります
教師は時間の感覚がありませんから、ずるずるとブラック残業になり常態化します

時間を考えず、残ってやるという考え方をしてしまうから、長時間残業になり、「効率が悪く」なる、ここが一番の問題点です
ドイツはどうかというと、そもそも残業するというのが異常であり、価値観として労働は悪というのが根本にあるようで、日本は逆ですよね
そして、家庭を大事にする,自分の時間を大事にする考え方のため、仕事は仕事と割り切って残業せずに帰るとのこと

本書を読み進めていくとよくわかるのが、文化の違いです
日本は、仕事優先が当たり前で、自分の時間がほしいからさっさと帰るというと怒られることの方が多いでしょうし、長期休暇を取ると迷惑かかるからと仕事を優先して、休めそうなタイミングで休むであり、有休を使うことも躊躇するようなところがあります

Lush palm trees reaching high with a vibrant blue sky backdrop on a sunny day in Samui, Thailand.

つまり、日本は会社や仕事が尊い価値観があり、そのせいで早く帰れないということ
ドイツは個人を大事にすることが根底にあるので、仕事で不当に拘束することがおかしいことだとされるわけです
終身雇用制もないようで、仕事は「この仕事をする」という契約で成り立っているので、日本のように空気を読んでいろんな仕事をするということもなく、明確で取り組みやすいし、基本はプロフェッショナル形式のため、いろんな部署に配属されることもないようです

残業を禁止する法律もあるようで、社会として残業をさせない文化があるので、日本とはそりゃあ、違うよねってことです
日本ってトップダウンで残業はだめ、というものの効果的に取り組みはしないので、口先介入が多いのが現実ではないかなと思います
私の職場はまさしくその典型で管理職は働き方改革を推進すると言いながら、一切何もしません

そうやって文化の違いを嘆いていても仕方ないのですが、じゃあ、何ができるかというと、ドイツ人はドイツ人で定時で帰るために仕事は集中して取り組んでいるようです
これは逆を言うと、

定時に帰るために集中しないといけないプレッシャーが半端ない

Aerial shot of a traditional boat navigating through a river with green algae patches.

ってことです
私たちはこういうことができているでしょうか
答えは否です

教員なんてだらだらの極みで15分でできることは30分はかけます
くらい邪魔も入るし、集中できる環境というのもないし、早く終えるためのプレッシャーもない
ここの差が結局は残業に響いているのだと強く思ったことです

ですので、私は無駄話をやめて、仕事を集中して取り組んで早く終えることを意識することにしました
そうすると、不思議と30分~1時間早く帰れるようになりました
いかにだらだらと仕事をやっていたかです

生産性を考え始めると残業は減ると気づかせてくれた一冊です

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