教員というのは売り上げとは関係ないため、年功序列の給与体系となっています
そのため、学校として生徒募集が順調であるかどうかがすべてといってもいい
ですので、残業をしようとしまいが、給料に関係はないし、そもそも残業しても自分が疲れ搾取されるだけでもあります
教師という働き方で大事なことは、突き詰めると、いかに「保護者からのクレームを生まないか」になってきます
というのは、保護者からのクレームは管理職からの心証が下がり、いざリストラとなったときには候補になりかねません
また、一人前に仕事をするとは、こうしたクレームが入ってこないリスク管理力が大事だからです
クレームをなぜ恐れるかというと、対応に時間がかかるからです
電話で終わるならいいのですが、「調べます」「校内で対応を検討します」となると、学年主任や生徒指導部、管理職との連携が必要となり、連携を取るだけ説明の時間が増えていき、待ち時間も発生してクレーム対応にかかりっきりになっていきます
これだけで何時間の残業が発生することか・・・

あと、保護者からのクレームというか、ご指摘をいただくこともあります
それはうかつな発言内容であったり、嫌がらせを受けているということだったり
うかつな発言内容は謝れば済むことも多いですが、きちんと受け止めてそのような発言をしないように自分を戒めて、クラスなどで謝罪をしないといけません
自分のクラスであれば、残業は増えないのでよいですが、他クラスの場合だと謝罪の場を設けるなどして、担任との連携で残業は増えていきます
自分のミスなので挽回するのは当たり前ではありますが、残業は増えます
生徒が被害者になっているとなると対応をきちんとしないといけません
保護者から電話をもらうということは、初期よりももっと進んだ本格的な部分に入っているってことで、問題が大きくなっていて、大がかりな対応が必要になってきます
この場合も学年主任などとの連携が必要で、時間がものすごくと取られます

ただ、考えないといけないのは、「そもそも本当は知っていたでしょう?」ってことなんですよね
保護者から電話をいただくような事案って、教室で目に見えて起きていたり、生徒からなんとなく話が合ったりすることがほとんどではないでしょうか
そのことを「まだ大丈夫」とか「遊びだから」と教員が勝手に判断して見て見ぬ振りしていることが多いんですよね
この部分で初期対応をしていれば、本格的な嫌がらせに発展することはないわけです
ですので、私は学級を注意深く観察するし、気になることがあったらすぐに調べるし、ちょっとした嫌がらせでもすぐに指導します
休憩時間に教室にも行き、空気感などをよく見ます
こうしたことは人によって「無駄な仕事」になるわけですが、大きなことになってそこから対応するのでは大変さも時間も違うわけですし、あと、嫌がらせが起きている学級で生徒の満足度も下がるので、いいことは全くないんです
そうしたことを先回りして考えて運営するリスク管理の力って大事になってきます
保護者のクレームが怖いというよりは、その状態までいかないように学級運営をしていくことで、生徒も担任も幸せになれるという発想です
残業も増えませんしね



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